久々の日本人横綱誕生に沸いた今年の大相撲。1年を締めくくる九州場所も例年以上の盛り上がりを見せている。そんななかで起こりそうな“事件”とは──。
1988年の九州場所千秋楽、「双葉山の69連勝」という大記録に挑んだ千代の富士にガチンコ横綱・大乃国が土をつけ、連勝記録は53でストップした。白鵬の63連勝が当時平幕だった稀勢の里に止められたのも、2010年の九州場所2日目だった。
「九州場所が開催される福岡国際センターではなぜか大波乱が起き、座布団が乱れ飛ぶことが多かった。そのためか2008年から協会は、桟敷の座布団を1人用のものから、2人用に改めた。4人升席では2人用2枚が縫い合わされ、投げるには重すぎるし、そもそも誰かが座ったままだと投げられないようになった。それ以降は、代わりにスタンディングオベーションが起きています」(協会関係者)
九州場所では21年ぶりとなる15日間通じての満員御礼が確実視されている。
「若手の台頭が目覚ましく世代交代の場所になるという期待の表われでしょう」(同前)
そんな今場所、優勝争いのカギを握るのが「初顔合わせ」だ。とくに横綱・稀勢の里は、3場所連続休場(途中休場を含む)の間に、実力派のガチンコ若手力士が次々と幕内上位に昇進したことで、「鬼門」だらけになるとみられている。