2年間の兵役を経て、再始動したユンホ(31才)とチャンミン(29才)の東方神起。65万人を動員した5大ドームツアーを大成功させるなど、日本での人気は過熱の一途を辿る。しかし、韓国では一体どんな反応なのだろうか。アイドルの価値観、ファンの性質、メディアの報道姿勢、その全てが日本とはまるで違う韓国の芸能界事情を、現地のスポーツ紙記者Aさん(30代女性)、ネットメディア記者Bさん(20代女性)、テレビ局員Cさん(30代女性)の3名が本音で語りまくった。
A:再始動した東方神起が今、日本でかつてないほど人気らしいんですけど、率直にどう思います?
B:正直、意外だな、と。韓国では、そこまで大衆人気のあるグループではないし…。
C:韓国では兵役を終えて活動を再開した、っていうのが少しニュースになったくらいで、大々的に活動を報じるメディアもないですからね。
B:韓国では今、男性アイドルだと『防弾少年団』とか『Wanna One』、『BTOB』、女性アイドルだと『BLACKPINK』や『TWICE』が人気で、今さら東方神起っていわれても、ピンとこないです。
C:復帰後はバラエティー番組とかよく出ているけど、ツアーにファンが殺到!みたいな再ブームぶりは感じません。活動の中心が日本だからってのもあるのかな?
B:それは大きい。そもそも東方神起って、韓国ではかなり独特の立ち位置ですからね。
A:そうそう。人気がないわけじゃなくて、「昔からファン層が変わらない」っていう珍しいグループ。
C:韓国内ではずっと同じファンがついているイメージですよね。時代が流れ、次から次へと新人アイドルが出てきても、トンペン(東方神起ファンの名称)は脇目も振らずに彼らだけを見ている。ある意味、ファンが“ガラパゴス化”しているというか。これってかなりレアなこと。
A:基本、韓国人のアイドル熱って一過性のものですからね。ファンは流行によってその時々のアイドルに夢中になるけど、すぐ冷める。
B:グループ自体が長く存続しませんからね(笑い)。
C:実際、ほとんどのアイドルグループは分裂して、解散していきます。少女時代も10月の契約更新で3人抜けちゃったし。
A:みんな過酷な練習生時代やデビュー直後は「絶対に売れてやる!」っていうハングリー精神で生きているから、一丸となっている。でもひとたびスターダムに上り詰めると、目標を見失ってしまったり、目指すべき道がバラバラになっちゃうんですよね。
C:東方神起も一度は分裂したけど、ユンホとチャンミンを見ていると、「あの時ファンを裏切ってしまった」という十字架をすごく背負っている感じがする。「だからこそ、もう絶対に裏切らない」という真摯な姿勢に結びついているというか…。
B:他のアイドルと違って、安心感はありますよね。デビューからもう14年目ですが、この2人は解散しないな、という確信がある。だから新規ファンは増えないまでも、昔のファンが“離れない”。
A:韓国のアイドルたちの中でも、レジェンド的な存在になりつつありますよね。
※女性セブン2017年11月30日・12月7日号