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フィギュア代表 連盟関係者「本田を押す声多いが本命宮原」

本田を平昌五輪代表に押す声は多いが…

 伊藤みどり、浅田真央、村上佳菜子――歴代のトップフィギュアスケーターたちの巨大な写真に見守られ、気持ち良さそうに氷の上を滑る子供たち。見事にスピンしたかと思えば、尻もちをつく。そのたびに明るい歓声がこだまする。

 ここは名古屋にあるスケートの聖地・大須スケートリンクだ。60年以上の歴史を誇る名門リンクは、伊藤や浅田だけでなく、安藤美姫(29才)や中野友加里(32才)ら数々の世界的なスケーターを輩出したことで知られる。

 3人の写真の横には、「祝宇野昌磨 世界選手権準優勝」の横断幕が掲げられ、ギャラリーコーナーには、浅田らのサイン色紙やシューズなどが所狭しと展示されている。

 リンクの外には、ダウンコートを羽織って、スマホでわが子の動きを必死で追い、動画を撮影する母親たちがいた。腕を組み、じっと見守る父親の姿もある。

 同リンクでは、4才から中学生までの子供を対象にしたスケートスクールを連日開催しており、入門の基礎クラスからフィギュア専科、スピードスケートの専科まで用意されている。

「よろしくお願いします!」。リンク中央に集合した子供たちの挨拶が、練習開始のシグナルだ。およそ60人のちびっ子スケーターがリンクを回り始める。ピンク色のフリルがかわいらしい衣装をまとう子もいれば、ジャージー姿など普段着のままの男の子もいる。ジャスティン・ビーバーの軽快なビートが流れ出し、徐々に上がるテンポ。スピンやジャンプといった高度な練習も加わる。フィギュア専科に5才の娘を通わせる30代の母親が言う。

「娘が羽生(結弦)くんの大ファンで、テレビを見ていて『やってみたい!』と言い出し、始めました。去年入って、基礎クラスからスタート。週1回のクラスを半年ほど受講した後、フィギュア専科に移りました。専科で頑張れば、クラブチームに入って大会に出ることも夢ではありません。もしかしたら、真央ちゃんのようになれるかも…なんて思うとつい応援にも力が入ってしまいます」

 今や野球やサッカーと並ぶ人気スポーツの代表格に成長したフィギュアスケート。日本スケート連盟によればその競技人口は約5300人。10年前と比べると2000人近く増えているそう。

「子供がフィギュアを習いたいと言うので、教室に連れて行ったら満員で入会を断られてしまった」

 といった“待機選手”が出るほどの隆盛ぶりだ。退会待ちの予約まで一杯になっている教室もある。競技人口の増加に比例し、トップ層の選手たちの技術は一段と向上した。

◆同い年ながら正反対の本田真凛と樋口新葉

 平昌五輪まで3か月を切った今、前大会よりも1枠少なくなった女子の五輪出場2枠をめぐる争いは激化している。その筆頭に位置するのは、2016年の世界選手権で準優勝を飾り、日本のエースに成長した宮原知子(19才)だ。今年1月に股関節の疲労骨折が発覚し、11か月に及ぶリハビリ生活を余儀なくされたが、11月10日のNHK杯で復帰。日本勢最高の5位を記録し、復調をアピールした。

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