海外アーティスト史上初となる、3度目のドームツアーをスタートさせた東方神起。65万人を動員する今回のツアーは、再始動後初の舞台とあって、世界各国からファンが大集結した。
デビュー14年目を迎え、前人未踏の領域に辿り着いたアジア最強のアイドルは、いかにして生まれたのか。ここでは、チャンミン(29才)の生い立ちに迫る。
チャンミンは生まれも育ちもソウル市という都会っ子。実家は高層ビルが建ち並ぶ同市松坡(ソンパ)区にあり、教師の両親の元で育った。
「挨拶や言葉遣いがしっかりした育ちのいい男の子で、将来は新聞記者になりたいと言っていた。率先して人前に出ていくタイプではなかったので、アイドルになったと聞いたときは心底驚きました」
幼少期を知る近隣住人がこう語るように、「良家の子息」を地で行く少年だったチャンミン。中学生時代にスカウトされ、現在の事務所に所属した彼は、芸能活動と学業を両立させる優等生だった。
チャンミンの母校は、江南区の中でも屈指の超高級住宅街、開浦洞(ゲポドン)にある開浦高校。
「清く賢い開浦人であれ」と書かれた校門をくぐると、周囲の高層マンションが見渡せる広大なグラウンドが広がっている。清潔感のある白亜の校舎が醸し出すのは、洗練された都会のイメージそのもの。当時のチャンミンを知る同校の元教師A氏が語る。
「練習生時代から、学校の成績は抜群によかったです。全教科で平均95点以上は取っていました。品行方正な学校生活でした」
校内でもトップクラスの秀才だったチャンミンは、グループの末っ子ということもあり、高校1年生の冬に東方神起としてデビューしている。他のメンバーに比べ、学校生活を満喫する時間は圧倒的に少なかったはずだ。
「だからこそ、学校側も少し特別な環境を用意しました。芸能活動を“社会体験学習”として、1つの授業の一環としたのです。日本での活動も、“課外活動”として規定の出席扱いにしました。でも、彼はその環境に甘んじるタイプではなかった。釜山市で公演があっても、夜中に車を走らせてソウルに戻り、翌朝学校に来るんです」(A氏)