スポーツ

羽生結弦にメドベージェワも負傷 ジャンプ偏重ルールの是非

羽生はNHK杯の公式練習で右足首を負傷(時事通信フォト)

 羽生結弦選手(22)の負傷に続き、フィギュアスケート界に、ショッキングなニュースが飛び込んできた。世界選手権2連覇中で、平昌五輪の金メダル最有力候補のエフゲニア・メドベージェワ(ロシア、18)が右中足骨を骨折しているとロシア・スケート連盟が伝えたのだ。12月に名古屋で行われるグランプリ・ファイナルを欠場する可能性も出てきた。

 異変はすでに表れていた。グランプリシリーズのロシア杯、NHK杯と続けてジャンプで転倒。ジュニア時代から完全無欠の演技を見せつけてきたメドベージェワにとって、2大会連続での転倒は異例ともいえる失敗だった。それでも優勝し、本人はインタビューで「体調は整っている」と答えていたものの、両足にはテーピングが施されており、異変を感じとったファンや関係者は少なからずいたはずだ。はたして、骨折が発表された。

 美少女戦士セーラームーンをはじめ、日本のアニメの大ファンとしても知られるメドベージェワ。日本語も習得中で、日本にもファンの多い選手だ。フリーでは3回転+3回転の連続ジャンプを2回組み込んだ、息つく暇もない高難度プログラムを滑る。

◆男女金メダル候補の相次ぐケガ

 これまでもフィギュアスケート選手の多くがケガとの戦いを強いられてきた。とりわけ難度の高いジャンプを飛ぶようになると、ケガのリスクは高まる。羽生選手が負傷したのも、6種類のジャンプの中で一番難しいとされる、ゆえに成功時には高得点が得られる、4回転ルッツの練習中だった。

 羽生選手の4回転ルッツ挑戦を“無謀”だったとみる向きもある。ルッツを飛ばなくとも、他の4回転の質を高めることで十分に勝てるはずだと。実際、オーサーコーチも、羽生選手が4回転ルッツを練習することに当初は反対したという。

 ただし<挑戦>は、羽生選手にとって、フィギュアスケートと同義のような言葉だ。挑戦なくしてフィギュアスケートをやっている意味はないと、ことあるごとに語っている。

 もう一つ、現在の採点システム自体が、高難度ジャンプへの挑戦を促すようにできているともいえる。4回転ジャンプの点数の比重が高く、得点を稼ぐためには、ジャンプを成功させるのが最も確実な方法なのだ。

関連記事

トピックス

裁判所に移されたボニー(時事通信フォト)
《裁判所で不敵な笑みを浮かべて…》性的コンテンツ撮影の疑いで拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26)が“国外追放”寸前の状態に
NEWSポストセブン
山上徹也被告が法廷で語った“複雑な心境”とは
「迷惑になるので…」山上徹也被告が事件の直前「自民党と維新の議員」に期日前投票していた理由…語られた安倍元首相への“複雑な感情”【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカの人気女優ジェナ・オルテガ(23)(時事通信フォト)
「幼い頃の自分が汚された画像が…」「勝手に広告として使われた」 米・人気女優が被害に遭った“ディープフェイク騒動”《「AIやで、きもすぎ」あいみょんも被害に苦言》
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
山上徹也被告が語った「安倍首相への思い」とは
「深く考えないようにしていた」山上徹也被告が「安倍元首相を支持」していた理由…法廷で語られた「政治スタンスと本音」【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
不同意性交と住居侵入の疑いでカンボジア国籍の土木作業員、パット・トラ容疑者(24)が逮捕された(写真はサンプルです)
《クローゼットに潜んで面識ない50代女性に…》不同意性交で逮捕されたカンボジア人の同僚が語る「7人で暮らしていたけど彼だけ彼女がいなかった」【東京・あきる野】
NEWSポストセブン
TikTokをはじめとしたSNSで生まれた「横揺れダンス」が流行中(TikTokより/右の写真はサンプルです)
「『外でやるな』と怒ったらマンションでドタバタ…」“横揺れダンス”ブームに小学校教員と保護者が本音《ピチピチパンツで飛び跳ねる》
NEWSポストセブン
台湾有事を巡る高市早苗首相の発言から緊張感が高まり続けている(時事通信フォト)
《台湾有事のゼロ日目は始まっているのか》米・シンクタンクが想定する3つの“開戦シナリオ” 防衛族の与党重鎮は「中国側に開戦の口実を与えてしまった」と憂慮
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
公設秘書給与ピンハネ疑惑の維新・遠藤敬首相補佐官に“新たな疑惑” 秘書の実家の飲食店で「政治資金会食」、高額な上納寄附の“ご褒美”か
週刊ポスト
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン