時代の転換期が、刻一刻と近づいている。天皇陛下の退位日を議論する「皇室会議」が、12月1日に開かれることが発表された。皇太子さまと雅子さまのご結婚を承認した1993年以来、24年ぶりの開催。「男性皇族の結婚」以外を議題にするのは、旧皇族の皇籍離脱を決定した1947年以来、実に70年ぶりのことだ。
皇室会議を経て、12月上旬にも最終決定される退位の日取りは、二転三転しつつ、検討されてきた。
「当初は区切りのいい『2018年大晦日』と報じられましたが、年末年始に宮中行事が集中していることもあり、宮内庁側が難色を示しました。次に、年度末の『2019年3月末』に退位される案が検討されましたが、再来年の3、4月には4年ぶりの統一地方選が予定されていて、政治的にバタバタしている時期なので避けた方がいいという意見が出たようです。そんな中で浮上した第3の案が『2019年4月末』でした」(宮内庁関係者)
巷では、5月1日から新元号になるならば、「ゴールデンウイークが10連休になる」とか、「カレンダーや手帳を買い替えるタイミングに悩む」とか百家争鳴の様相なのだが、それはさておき、一見、中途半端に思える「4月末」退位案にも、皇室の「慶事」が関係しているという。別の宮内庁関係者の話だ。
「両陛下は、1959年4月10日に結婚され、53万人が沿道に駆けつけた“ご成婚パレード”が行われました。つまり、2019年4月10日は、両陛下の『60回目の結婚記念日』に当たるんです。退位を4月末にすれば、夫唱婦随で歩まれてきた両陛下は節目の日を在位中に迎えることができます。そういった配慮もあったのではないでしょうか」
皇室ジャーナリストが続ける。
「両陛下はご結婚と即位の節目が重なっており、2019年は『結婚60年、即位30年』の年です。2009年には、結婚50周年と即位20周年の会見がそれぞれ行われました。退位された後、両陛下が公の場にどのようにお姿を見せられるかは不透明で、ましてや会見などが可能かどうかはまったくメドがたっていません。退位を1か月ずらしたことで節目の会見を行うこともできるでしょうし、それが、国民の前で天皇皇后として両陛下がお話しになる“有終の場”ともなるのではないでしょうか」
撮影/雑誌協会代表取材
※女性セブン2017年12月14日号