スポーツ

日馬富士の暴行 モンゴル勢と馴れ合わぬ貴ノ岩への制裁か

日馬富士の暴行事件の真相は?(写真は妻と)

 日本中の視線を集めた横綱・日馬富士(33才・引退表明)による暴行事件が起きたのは10月25日の夜。巡業先の鳥取にあるカラオケ付き個室ラウンジで日馬富士がモンゴルの後輩力士・貴ノ岩(27才)を殴打した。その場には白鵬(32才)と鶴竜(32才)の2横綱のほか、何人かのモンゴル人力士、日本人力士らが居合わせた。

 貴ノ岩の師匠である貴乃花親方(45才)は事件の4日後、鳥取県警へ被害届を提出。それから2週間後の11月14日、スポーツ紙が暴行事件を報じて日馬富士は九州場所を休場し、大騒動へと発展した。

 なぜ日馬富士は貴ノ岩を殴ったのか。なぜ貴乃花親方は警察に被害届を出しながら相撲協会の事情聴取を拒否するのか──。それには、憶測を含めてさまざまな情報が飛び交っている。

 事件を歪にした理由の1つに貴乃花親方とモンゴル人力士との溝がある。平成の名横綱として名を馳せた貴乃花親方は「日本人横綱を育てたい」と意気込んで部屋を興した。

「貴ノ岩はモンゴル人ですが、若くして両親を亡くしており、貴乃花親方と景子さんは自分の子供のように接しています。親方は息子同然の貴ノ岩を“日本人力士”として育てるため、モンゴル人の集まりには原則として参加させなかった。貴ノ岩も親方の相撲道に心酔しており、親方と景子さんを本当の両親のように慕っています。その一方でモンゴルを恋しく思う気持ちも残っているんでしょう。関取になってからは錦糸町のモンゴル料理店で目にすることもあります」(貴乃花部屋に近い関係者)

 モンゴル人力士を避ける貴ノ岩について、他のモンゴル勢は快く思っていなかったとこの関係者が続ける。

「説教中にスマホをいじったとか、悪態をついたとか、貴ノ岩が白鵬から金星をあげたことを自慢していたとか…そんなことは口実にすぎないんです。“モンゴル・グループの掟”に従わず、馴れ合わない貴ノ岩への“制裁”だったのではないでしょうか」

“わが子”が大けがを負って帰ってきて警察に被害届を出すのは当然だろう。だが、相撲協会による調査に協力する姿勢を見せない態度に「貴乃花はヒステリックだ」「孤立している」という報道も多い。“大人の事情”に弟子を利用しているのではないか、という声も少なからずある。

「不祥事の続く相撲協会の改革を訴えてきた貴乃花親方は、昨年2月の協会の理事長選に出馬し、現理事長の八角親方に完敗しました。そこで、今回の件をきっかけに、来年2月に行われる理事選で形勢逆転を狙う貴乃花親方が、現執行部の責任追及を画策しているとの見方も出ています」(相撲担当記者)

 経営コンサルタントで評論家の山田修氏はこう見る。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン