今年、多くの俳優がブレイクしたが、そのなかにひとり“隠れブレイク”とも言うべき人がいる。田中圭(33才)がその人で、幅広い役柄でドラマに起用されているのだ。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんがその魅力に迫る。
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現在放送中の秋ドラマで、意外なキャラクターが人気を集めています。
そのキャラクターは、『民衆の敵 ~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)で田中圭さんが演じる佐藤公平。妻の佐藤智子(篠原涼子)が市議会議員となり市民のために戦う一方、公平は「転職を繰り返すフリーターだったが、上司と口論して退職してしまい、専業主夫になる」という頼りない男性です。
いわゆる“ダメ男”にもかかわらず女性たちの支持を集めている理由は、笑顔で子育てに励むイクメンぶり。専業主夫として、家事や子どもの送り迎えをこなす姿に、「癒される」「かわいい」という声が続出しているのです。
田中圭さんは中性的なルックスから、「温厚なキャラクターばかりを演じている」と思われがちですが、決してそんなことはありません。高橋一生さんと竹内涼真さんが「2017年のブレイク俳優」なら、田中圭さんはドラマ10作に出演した「2017年の隠れブレイク俳優」であり、さまざまな役柄を演じました。
◆「イクメン夫」が似合う俳優の需要増