「結局、相撲協会の組織を守るためのトカゲの尻尾切りですよ」──11月29日、日馬富士の引退会見が行なわれたことを受け、若手親方の一人はそう吐き捨てた。
10月の鳥取巡業中に起きた平幕力士・貴ノ岩への暴行事件の“実行犯”として引退に追い込まれた日馬富士。後援者が内実を明かす。
「横綱の地位を汚したと反省を見せ、自ら引退することで、協会からの退職金も出る。(2010年に泥酔暴行事件を起こし引退した)朝青龍だって退職金、特別功労金、懸賞金の協会積立金を合わせて約3億4000万円を受け取った。
日馬富士もそれに近い額を手にするはず。あとは“最後の集金”である引退相撲の開催を協会が認めれば、そこで1億円以上は祝儀を集められるだろう。下手に問題を長引かせるより得策と考えるのが当然だ。
八角理事長ら執行部だって、早期の幕引きを図りたい。地元モンゴルでも『潔い』と受け止められている」
※週刊ポスト2017年12月15日号