1999年10月に放送が始まったテレビ朝日系ドラマ『科捜研の女』。現在は17シーズンが放送中だ(毎週木曜夜8時)。そこで主人公の榊マリコ(沢口靖子)とともに事件に立ち向かう土門刑事を演じる内藤剛志に、『科捜研の女』の魅力を語ってもらった。
* * *
『科捜研』の魅力は、“科学が謎を解く”という「科学」が主役になる他にはないドラマです。科学の持つクールな要素と、その対極にあるエモーショナルな情、その両輪が『科捜研』をここまで長きに走らせてきたんだと思います。
そして、それはそのまま主人公・榊マリコの魅力でもある。マリコというか、やっちゃん(沢口靖子)の魅力なんですよ。科学を愛するリケジョ(理系女子)なのに、人一倍情に厚く、捜査をしながら涙をボロボロこぼしたりね。このアンバランスさに尽きます。人間誰しも持ち合わせる矛盾というようなものを魅力として見せているのが『科捜研』であり、榊マリコなんです。
長く愛してもらえるドラマだからこそ、ぼくも土門役に対してマイナーチェンジをしながら演じることができます。話し方やマリコへの接し方などいろいろ試してるんですよ。こんなぜいたくなことはありません。マリコとの関係については皆さん気になると思いますが…あのふたりは今の関係性だからこそいいんです。つきあいませんよ(笑い)。
ここまで長く愛されるドラマにかかわれたのは幸せなこと。ぼくが死んだときに「あぁ、あの土門ね」と言われるなら本望です。
※女性セブン2017年12月21日号