北朝鮮に対話を呼びかける文在寅大統領政権下の韓国では、「反日ファースト」が着々と進んでいる。その多彩なバリエーションを考察しつつ、反日の目的を評論家・ジャーナリストの室谷克実氏が解説する。
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韓国の反日バリエーションは豊富だ。
ソウルではプラスティック製の慰安婦像を乗せた路線バスまで市内を循環している。異様な光景だが、どうせならば大韓航空の飛行機に乗せてはどうか。世界中が韓国の異常さに気づくはずだ。
2018年平昌冬季五輪組織委員会の公式ホームページに掲載された世界地図に日本列島が存在しないとの信じがたい件もあった。国家の威信をかけた大イベントの地図に隣国が存在しないことに気づかないはずがなく、組織委員会の責任ある者が「日本が文句を言えば訂正すればいい」とゴーサインを出した可能性が高い。
文政権誕生から続く一連の反日行動は、官民挙げて「慰安婦問題は終わらせない」とする韓国の意思表示に他ならない。
彼らは慰安婦を反日材料として維持するどころか、さらに大きく育てるつもりなのだ。
●むろたに・かつみ/1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、時事通信社に入社。政治部記者、ソウル特派員などを歴任。退社後、評論活動に入る。近著に『崩韓論』(飛鳥新社)など。
※SAPIO2017年11・12月号