この時期、クリスマスソングが街角で聴かれることが増えてきたが、テレビ業界のクリスマスにはある“異変”が見られるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが、近年のクリスマス番組の変化について解説する。
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かつてクリスマス特番は、テレビのドル箱コンテンツでした。複数の局で音楽特番が放送されるほか、恋愛バラエティー特番も多く、連ドラは「クリスマスに最終回を迎える」というロマンチックな展開で話題を独占。視聴者にとっては、大晦日の『NHK紅白歌合戦』と並ぶ師走の風物詩であり、年齢性別を問わず支持を集めていました。
しかし、21世紀に入ったころからクリスマスが徐々に「恋人たちの華やかなアニバーサリー」から、「家族や仲間と過ごす穏やかなイベント」に変わり、盛り上がりは減少。そんな世間のムードを受けて、テレビのクリスマス特番も減っていきました。
今年のクリスマス特番は、定番の『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー2017』(フジテレビ系、24日25時~)、『クリスマスの約束』(TBS系、25日23時40分~)のほか、『CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2017』(TBS系、25日19時~)が放送される程度。
日本テレビは『世界の果てまでイッテQ!クリスマス爆笑アワード』(24日19時58分~)、『おしゃれイズム 話題の美女とクリスマスパーティー』(24日23時~)、『有吉ゼミ、世界へ行く クリスマス4時間特大スペシャル』(25日19時~)と、既存番組に「クリスマス」というフレーズを掲げて特番にしていますが、内容はほとんど変わりません。
◆クリスマスのニーズはいまだ健在