日本経済が炎上──12月21日、日本経済新聞社東京本社ビル2階の男性トイレから出火、男性の焼死体が見つかった。現場に油がまかれていたため、自殺とみられている。社内には動揺が走っている。
「今回は来訪者も利用可能な喫茶店や催事場があるフロアでの事件。今後、撤退やイベントの中止を考えるテナントが出てこないか心配です」(日経関係者)
そんななか、この日経ビルが、事故物件を公示するウェブサイト『大島てる』に登録されてしまった。不動産業者を中心に1日約100万人が利用するこのサイトに、日経ビルは炎のマークとともに表示され、〈2階トイレ個室火災による死亡〉と記されている。
「掲載内容が誤っていれば訂正しますが、それ以外は応じません」と主宰者の大島てる氏。
日経ビルは国有地払い下げを受け、千代田区大手町の超一等地に建てられた“ブランドビル”だけに、事故物件扱いされるのはさぞやショックのはず。
日経広報室は「捜査が進んでおり、事件に関することを含め、回答は差し控えます」と回答するが、前出・日経関係者はため息を漏らす。
「心配はテナントの撤退よりも、イベントやその集客が減ること。本社にある日経ホールでは、コンサートや落語会を多く開催し、一つの収入源になっている。不安を和らげるために警備を強化したいところだが、なかなか難しい」
課題山積みの日本経済の動向よりも頭が痛い問題のようだ。
※週刊ポスト2018年1月12・19日号