災いや大病に見舞われるとされる年齢“厄年”。新年を前に気になっている人もいることだろう。そもそも厄年とは、日本独自の風習なのだろうか? 占い師の流光七菜さんはこう語る。
「厄年のような考え方は、日本に限らず、中国、イギリス、トルコほか世界中にあります。日本でも、神社やお寺によって厄年の年齢が違うように、海外での厄年に当たる年齢も、日本と同じではありません。ただ、世界中にこうした風習があるということは、やはり人間のバイオリズムに変化が起こる年齢が共通してあるという裏づけになると思います」
日本では、厄を落とすには、神社仏閣で厄除け祈願やお払いをするのが一般的だが、自力で逃れる方法はないのだろうか。
「残念ながらそれはありません。自分の力の及ばない何かが起こるから“厄”なんです。落とすにはやはり、“儀式”が必要。神様のような人智を超えた存在が厄災から守ってくれると思う“安心感”を持つことが大切なんです」
◆お寺で厄を落とし神社で運をつける
ちなみに、寺で行う厄除けは、厄を寄せつけないようにするもので、神社での厄払いは、すでに身にまとった厄を取り払うもの。
「護摩焚きをする密教系のお寺で厄を落としてから神社で開運祈願をするのがおすすめ。そして、厄除けやお払いに行ったら、あとは厄年だということを忘れること。“厄年だから悪いことが起こるはず”と思い込むと、その負の気持ちが不運を呼び寄せます」
こういった“儀式”は、予防注射のようなものだと流光さんは続ける。やったから必ず幸福になるわけではない。
「厄払いするといいことがあると考える人が多いのですが、何も起こらないことがいいことなんです。神仏に守ってもらいつつも、自分自身で体調や環境の変化に気をつけることが、厄年を上手に乗り切る秘訣だと思います」
※女性セブン2018年1月4・11日号