いよいよ始まる冬ドラマ。1月スタートのドラマで注目したいのは脚本家だ。近年の脚本家ブームに乗って、過去にヒットドラマを放った実力派が勢揃いしている。
広瀬すず(19才)主演の『anone』(日本テレビ系)の坂元裕二さんは、かつて『東京ラブストーリー』(1991年・フジテレビ系)で月9ブームを巻き起こし、近年は『最高の離婚』(2013年・フジテレビ系)、『カルテット』(2017年・TBS系)と話題作を連発。
石原さとみ(31才)が初めてTBSで主演を務める『アンナチュラル』の野木亜紀子さんは、一昨年の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)大ヒットの立役者だ。
『花子とアン』(2914年・NHK)、『ドクターX』(2012年~・テレビ朝日系)を手がけた中園ミホさんは、鈴木亮平(34才)主演のNHK大河ドラマ『西郷どん』を担当する。
大御所脚本家だらけの冬ドラマのなかで、ドラマ評論家の堀井憲一郎さんが注目するのは『anone』だと言う。
『anone』は、家族を失いネットカフェで暮らす少女が、ふとしたきっかけで初老の未亡人(田中裕子・62才)と出会い、絆を深めていく物語。日テレでは『Mother』(2010年)、『Woman』(2013年)に続く坂元オリジナル脚本の第3弾で、髪をばっさりショートにし、スケボーの特訓を積んだ広瀬が、大ベテラン田中に挑む演技も見所だ。
「坂元さんは人間そのものを描くのがうまいので、期待しています。日常にはなさそうな突拍子のない事件でも、このキャラならと納得できる起こし方をするのも特徴的」(堀井さん)
テレビドラマに詳しいライターの西森路代さんは野木亜紀子さん脚本の『アンナチュラル』を推す。
不自然死の原因を究明する組織が舞台で、合理主義な法医解剖医は主演の石原に当て書きされた役どころだという。窪田正孝(29才)や井浦新(43才)、松重豊(54才)ら個性派が脇を固める。
「これまで野木さんの作品にはほとんど原作がありましたが、今回はオリジナル。実力がある人なので、オリジナルを望む声は多かったんです。『逃げ恥』は恋愛もの、今回は謎解きものとジャンルは異なりますが、野木さんは大泉洋さん(44才)が主演した2016年のゾンビ映画『アイアムアヒーロー』の脚本でも高い評価を得ています。難しそうな法医学の世界もきっと面白くしてくれるはずです」(西森さん)
※女性セブン2018年1月18・25日号