4年に1度の冬の祭典、平昌冬季五輪を2月に控え、日本人勢の躍進に期待が高まっている。元フィギュアスケート選手の渡部絵美さんは、平昌五輪での“金メダルラッシュ”を夢見る1人。
「注目は五輪連覇がかかる羽生結弦選手(23才)。右足の関節外側靱帯損傷で全日本選手権は欠場しましたが、彼のここ一番での勝負強さは折り紙付きですから、五輪本番には万全の体調で華麗な演技を見せてくれるはずです。今は“失敗しない無難な演技”では高得点が取れず、4回転ジャンプの大技が当たり前に求められる時代。羽生選手のジャンプ完成度は群を抜いており、よほどのミスがない限り、金メダルは確実だと思います」
成長著しい宇野昌磨選手(20才)もメダル圏内。
「羽生選手を超える5種類の4回転ジャンプを持つ宇野選手。もともと、表現力では定評があるだけに、このジャンプを全て成功させれば大逆転もありえます。2人でワンツーフィニッシュの可能性は高い」(渡部さん)
スピードスケート500mでワールドカップ15連勝中の小平奈緒選手(31才)や、世界記録を持つスピードスケート女子団体追い抜き、男子モーグル世界選手権で日本人初の金メダルを獲得した堀島行真選手(20才)も金メダル候補と目されている。
JOC(日本オリンピック委員会)関係者からは「史上最多の金メダル獲得数になるだろう」との声も聞こえてくるなか、不安の声が後を絶たないのが、ソチ五輪4位のリベンジを誓う女子スキージャンプの高梨沙羅選手(21才)だ。
「彼女の最大の問題はメンタルです。実力的には金メダルを狙えるポジションなのですが、大舞台に弱い。五輪本番は他の大会とは空気が明らかに違う。メンタルが強くないと、普段の力は出せないんです」(スポーツ紙記者)
昨シーズン、通算4度目となるワールドカップ総合優勝を飾った高梨だが、昨年12月にスタートした今シーズンは4戦を終えて、いまだ未勝利と苦戦が続いている(12月23日現在)。
高梨は「どう(五輪へ)ピークを持っていくか、踏ん張りどころ。焦らず、慌てず、諦めず」と話しているが、五輪シーズンを迎え、プレッシャーに押しつぶされているようにも見える。
実際、金メダル最有力候補として臨んだ昨年2月の世界選手権も3位に終わり、試合後はコーチの胸で涙を流した。
※女性セブン2018年1月18・25日号