社史編纂に取り組む担当者が一度は足を運ぶ「社史の聖地」といわれるのが、神奈川県立川崎図書館だ。
1958年の開館当初から収集を始め、現在、蔵書は1万8000冊以上を数える。「社史室」には社史が業種ごとに並び、その多くを直接手に取ることができる(現在は移転作業のため5月中旬まで休館)。
近刊の社史ほぼすべてに目を通している司書(科学情報課)の高田高史氏は、社史の変遷についてこう話す。
「かつての社史は文字通り、会社の歴史を記録として残すことに主眼が置かれていましたが、最近はビジュアルに凝ったり、幅広く読んでもらうために創業者や経営者だけでなく、社員の姿に迫るようなものが増えています」
時代に応じて、社史もまた進化しているのだ。
※週刊ポスト2018年1月12・19日号