明治維新150年の節目にスタートしたNHK大河ドラマ『西郷どん』が、序盤からすでに“史上最も展開が読めない大河”と話題だ。総力取材で本誌・週刊ポストだけが知った序盤の見どころを4点紹介する。
●西郷、大久保が黒木華を巡って三角関係に!?
第1話の冒頭は西郷隆盛(鈴木亮平)の3番目の妻・糸(黒木華)が、上野の西郷像の除幕式に出席するシーンから始まった。その後、時間は西郷の幼少期に遡り、糸が幼い頃から西郷を恋い慕っている様子が描かれた。だが、その糸に先に惚れるのは大久保利通(瑛太)なのだ──物語序盤から三角関係が展開される。
こうした演出は原作者の林真理子氏が『源氏物語』の光源氏を西郷のモチーフにしているからだという。原作、ドラマ共に時代考証を担当した志學館大・原口泉教授が明かす。
「西郷は島流しにされた奄美大島で愛加那(二階堂ふみ)と子供を作ります。その後、糸と結ばれますが、源氏物語で光源氏との子供を不本意ながらも養女に差し出した明石の御方が愛加那で、生涯の恋人であり正妻だった紫の上が糸になるように描かれています」
史実では糸は西郷の“15歳年下”なので、幼少期を共にするのも、大久保との三角関係もフィクションだが、今回の大河では「演出の範囲内」と原口氏。
●ロシアンルーレットで藩主に就任する島津斉彬
鹿賀丈史が演じる薩摩藩主・島津斉興は、嫡男の斉彬(渡辺謙)に対して、家督の禅譲を拒否する。