カネボウの「エビータ」シリーズから、立体的なバラの形の泡が出てくる一風変わった泡洗顔料が登場した。その見た目から一気に話題となり、発売後、わずか2か月半で83万個を記録。一目見るとついつい試してみたくなる『エビータ ビューティホイップソープ』に迫る。
50代をターゲットにしたエイジングケアブランド「エビータ」は、以前から「気持ちが上がる」「長く使い続けられる」と感じられるような商品づくりに専念してきた。その一環として、開発チームが高齢者体験のワークショップに参加したり、ユーザーの声を集めているなかで、洗顔やスキンケアが義務的になり、面倒と感じている人が多くいることがわかった。“洗顔を義務から楽しみに変え、無理なく使い続けられる商品を作ることができないか。”──こうして、『エビータ ビューティホイップソープ』の開発はスタートした。
注目したのは、洗顔料の泡の形状。生クリームのデコレーションや立体的なラテアートからヒントを得て、「エビータ」の象徴であるバラの形になるように考えた。しかし、理想のバラの泡を作るためには課題が山積みだった。
まず、楽しく使うためには、誰にでも簡単&スムーズにバラの形が作ることができ、かつ、洗顔1回分の適量で泡が出なくてはならない。そのため、さまざまなタイプの容器と泡が出てくる切り口との組み合わせを数百回繰り返した。泡洗顔料の容器はシャンプーなどに使われているポンプタイプが一般的だが、エアゾール(スプレー缶タイプ)にすることで、泡がヘタらないように工夫したという。
また、バラの形を維持しつつ、汚れを落とし、気持ちよく洗える必要がある。そこで、原料を厳選。肌をしっとりさせる保湿成分も配合し、硬めのもっちりとした泡を再現することができた。香りは、視覚と嗅覚のバランスを考えながら50回以上もの試作を重ね、本格的なバラの香りに近づけた。
モニター調査は長いもので4週間。調査で聞いた声は、のべ300人以上。3年の月日をかけて完成した『エビータ ビューティホイップソープ』に最初に注目したのは、ある一人の海外ユーザーだった。立体的なバラの泡が出てくることに驚き、使用動画をSNS上にアップしたところ、海外で一気に火がつき話題に。
使用動画は海外から日本にまで広がり、逆輸入のような形でヒットした。ボタンを押す力の加減でバラの形が変わることから、現在ネット上では、きれいに押し出された成功動画や、押し出しすぎて泡が妙な形になっている失敗動画もアップされ、盛り上がっている。今回は年代にこだわらずに楽しめるアイテムということで、オールターゲットにしたこともヒットした要因の1つだろう。
洗い上がりもよく、見た目も楽しい『エビータ ビューティホイップソープ』で、ストレスフリーな洗顔タイムを過ごしてみては?
※女性セブン2018年2月1日号