安倍晋三・首相と加計学園理事長・加計孝太郎氏との親密さは、2015年に昭恵夫人が「男たちの悪巧み」としてフェイスブックに公開したクリスマスパーティの写真によって大きく取り沙汰されるようになった。そのパーティの主催者である増岡聡一郎・鉄鋼ビルディング専務(55)が、口を開いた。これまで知られることのなかった安倍人脈の本当の関係性が、明らかになる。(取材・文/森功=ノンフィクション作家。文中敬称略)
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増岡聡一郎は中堅ゼネコン増岡組を創業した増岡登作の五男、正剛の長男として生を受けた。父正剛は元日本輸出入銀行総裁の古澤潤一の娘・洋子と結婚し、3代目の増岡組社長に就任。正剛の義母・百合子が元首相・鳩山一郎の長女、という閨閥もあった。その鳩山家と安倍事務所との意外なつながりについて、聡一郎がこう説明してくれた。
「私の亡くなった母(洋子)の従兄弟が鳩山邦夫さん。その鳩山事務所にいた女性秘書と(安倍事務所の政策秘書である)初村滝一郎さんが秘書仲間として結婚され、私もその結婚式に出席させていただきました」
このときの結婚披露宴には、加計学園の加計孝太郎も参加しているといい、そこにも不思議な接点がある。安倍晋三の政策秘書である初村の実父、謙一郎は元日本新党の代議士であり、細川政権樹立の立役者でもあったが、実は安倍とは米国留学仲間だ。つまり安倍、加計、三井住友銀行の高橋精一郎、それに初村謙一郎が、ともに同じ時期に南カリフォルニア大に留学し、そこから現在の友人の輪が広がっているのである。
加計と安倍は山梨県河口湖畔に別荘を所有し、夏の休暇には互いの家を行き来している。そこには加計や増岡だけでなく、ときおり初村謙一郎も参加する。ちなみに彼らは安倍のことをどう呼んでいるのか。