実業家や業界人といったハイスペック男性をつかまえるべく、夜な夜なキラキラした飲み会を開く「港区女子」。その飲み会で知り合う男性たちからは、ときに思わぬ提案をされることがあるという。いわゆる“パパ”になりたいという申し出だ。現役の「港区女子」で、「月間100人」の合コン経験を通じて多くの男性を見てきたコラムニストの吉川リサコ氏が、最近出会った男性から言われた“奇妙な提案”を紹介する。
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「月15万でどう?」という目の前の中年男からの言葉に、私は「意外に安い! ん? 高い? え? 安い? ん?」とグルグル困惑していた。目の前に座る男は50過ぎの中小企業の社長。見た目はコロコロに太ったアザラシである。彼とも欲望渦巻く六本木の飲み会で知り合った。
「パパ活」という言葉が騒がれる現代。多分これはパパになりたいという申し出だろう。普通の感覚で言えば、生々しい関係はナシで月15万もらえるという条件、「私は大丈夫、全然あり」なんていう女はたくさんいるんだろうが、私は数々のハイスペを転がしてきた正真正銘の港区女子である。目の前にいるアザラシから月15万。しかもけっこうお金持ってるはずなのに、15万?とだんだん腹が立ってきた。
聞けば毎週1~2回デートして、ホテルに行き、服を脱いだ姿を2時間眺めさせてほしいというではないか。それで15万? やっぱり安い。
他にもお金や家まで提示して来た男性は数多くいる。都合のいい愛人を求めている金持ちはいくらでもいるだろうが、ある飲み会で知り合った初老男性の願望は不思議なものだった。その男性は杖をついて、秘書を従えてまで飲み会に参加してきた。
その男性は、都内一等地に持つ4LDKの家を若いかわいい女の子で埋めたいということだった。月30万円の生活費を渡す。家賃もなし。自立も応援するから、毎晩添い寝をしてほしいと、留守電が長々と入っていた。この条件には少し揺れた私であったが、4LDKは、まだ全ての部屋が空いていると聞き、何か変だと感じて思い留まった。