木村拓哉主演『BG~身辺警護人~』や松本潤主演『99.9-刑事専門弁護士-SEASONII』、広瀬すず主演『anone』など、注目作がそろった今冬クールのドラマ。主演級の俳優の年齢に“異変”が見られるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
* * *
昨秋、プライム帯(19~23時)で放送された連ドラは、主演俳優の平均年齢が44.5歳で20代はゼロ。テレビ番組の視聴者、特にリアルタイム視聴が期待できる年齢層が高齢化する中、業界内では「この流れには逆らえない。仕方ないのではないか」という声があがっていました。
しかし、年が明けた1月スタートの冬ドラマは、一転して大幅な若返り。近年なかったほど若手の主演俳優がそろっているのです。
『海月姫』(フジテレビ系)の芳根京子さん(20歳)、『きみが心に棲みついた』(TBS系)の吉岡里帆さん(25歳)、『anone』(日本テレビ系)の広瀬すずさん(19歳)、『女子的生活』(NHK)の志尊淳さん(22歳)、『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)の仲里依紗さん(28歳)、『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(日本テレビ系)の山田涼介さん(24歳)、『トドメの接吻』(日本テレビ系)の山﨑賢人さん(23歳)とフレッシュな顔ぶれがそろい、しかも7人中6人が25歳以下の若さ。
その他も、『明日の君がもっと好き』(テレビ朝日系)の市原隼人さん(30歳)、『FINAL CUT』(フジテレビ系)の亀梨和也さん(31歳)、『アンナチュラル』(TBS系)の石原さとみさん(31歳)、『リピート~運命を変える10か月~』(日本テレビ系)の貫地谷しほりさん(32歳)など30代前半の主演俳優が目立ち、40代以上は『BG~身辺警護人』(テレビ朝日系)の木村拓哉さん(45歳)と『特命刑事カクホの女』(テレビ東京系)の名取裕子さん(60歳)だけ。
男女、各局、まんべんなく主演を務めることもあって、「若返り」は今冬の傾向となっています。偶然? それとも改革の一歩? なぜ急激な若返りが起きたのでしょうか?
◆「若手俳優を抜てきするなら冬」の歴史