2月1日、12球団は一斉にキャンプインを迎える。選手が各自で行なう自主トレと違い、チームが足並みを揃えるキャンプには「代々伝わる暗黙のルール」がいくつも存在する。キャンプシーズンの「オープン戦」のカードがその1つだ。
国内のキャンプ地は「一極集中」が目立つ。宮崎には巨人、ソフトバンク、オリックス、西武、広島の5球団が集合。沖縄にも楽天・ロッテなど9球団が集う予定だ(宮崎から移動の巨人・広島、アリゾナから移動の日本ハム含む)。
「近くでキャンプを張る球団が多いほうが、オープン戦を組みやすい。その収益で、キャンプ費用をペイする狙いがある。集客力のある巨人、阪神、ソフトバンクは他球団からのオファーが殺到する。パ・リーグが不人気だった時代の南海や近鉄は、巨人とのオープン戦2試合でキャンプの全費用を賄ったといわれます」(スポーツ紙デスク)
ただし巨人が対戦しない球団がある。中日だ。
「巨人は読売新聞、中日は中日新聞が親会社。中部地方では熾烈な部数争いをしているライバルです。読売・中日ともオープン戦のチケットを配って新聞の販促にあてることが多い。そのため“自分のチームの名前を相手に使われたくない”と対戦が組まれないのです。今年もオープン戦はなく、沖縄で入場無料の練習試合が1試合組まれているのみです」(同前)
※週刊ポスト2018年2月9日号