これまで冬季五輪で日本が最も多くのメダルを獲得したのは地元開催となった長野五輪の10個(金5・銀1・銅4)。平昌五輪では「この記録を上回るかもしれない」と期待するのはスポーツジャーナリストの矢内由美子さんだ。
「近年、日本選手たちは五輪に準ずる世界大会などで各競技、金メダルを数多く獲得している。この結果が五輪に直結するかは微妙ですが、選手たちのレベルが上がっていることは事実。その上、今回は日本と時差のない韓国・平昌での開催。“地の利”を生かせばメダルラッシュは夢ではない。最低でも前回のソチ五輪の8個(金1・銀4・銅3)超えは間違いないでしょう」
米国のデータ分析会社グレースノート社は日本のメダル獲得数を14個と予想した(2月5日現在)が、冬季五輪に詳しいスポーツジャーナリストたちにもメダルの行方を占ってもらった。
やはり注目はフィギュアスケート・男子シングルの羽生結弦(23才)だろう。羽生は昨年11月に右足首を痛めたため、ぶっつけ本番で五輪に挑む。前出・矢内さんが羽生の金獲得の可能性について話す。
「けがさえ治っていれば、多少難易度を下げても金メダルにいちばん近い。ソチの金メダリストの彼が、平昌でも金を獲れば、同種目では66年ぶりの五輪連覇という偉業を成し遂げることになります」
一方で「油断は禁物」と警鐘を鳴らすのはスポーツジャーナリストの折山淑美さんだ。
「本来の演技ができれば問題ないのですが、ちょっとでもミスをすればネイサン・チェン(18才)やハビエル・フェルナンデス(26才)らと大接戦になる。宇野昌磨(20才)を加えた4人が金メダルを争うことになるでしょう」
昨シーズンの世界選手権では、羽生が金、宇野が銀を獲得。五輪でもワンツーフィニッシュとなるか。浅田真央(27才)がリンクを去った女子の期待は宮原知子(19才)だ。
「今シーズン、大けがから復活。“けがをする前に比べてジャンプや表現力が各段に上がった”との声もあり、メダル圏内にいる」(矢内さん)
※女性セブン2018年2月22日号