平昌五輪開催で盛り上がっている今、かつて白銀の舞台で活躍した選手たちを思い起こす──中でも印象深いのは、競技以外でも世間を騒がせた“記録よりも記憶に残る”選手たちだ。
雪上を“大炎上”させた「反省してま~す」発言──お騒がせ冬季五輪選手と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが2010年バンクーバー五輪代表(スノーボード・ハーフパイプ)の國母和宏(29)だ。
出発時の成田空港に“腰パン”“緩めたネクタイ”という出で立ちで現われたことが批判を浴び、現地でのスノーボードチームの合同会見で服装の件に質問が集中すると、ふてくされた表情で「反省してま~す」と口にしたことで、火に油を注いでしまった。
五輪本番では8位に終わった國母だが、バンクーバー直後に開催されたUSオープンでは日本人初優勝(2011年も連覇)、2014年のソチ五輪ではテクニカルコーチとして招聘されるなど、その後も日本を代表するスノーボーダーとして活躍した。
現在は、自然の雪山を命懸けで滑り降り、それを映像表現する「バックカントリースノーボーダー」の第一人者に。2016年には米『スノーボーダー・マガジン』のライダー・オブ・ザ・イヤーに選出され、『トランスワールド・スノーボード』誌主催のアワードで日本人初となる年間最優秀ビデオパート賞を受賞している。
本人のコメントを得るべく、スポンサー企業のオークリー(ゴーグルなどのスポーツアイウエアブランド)に連絡したところ「この時期は雪山に籠っているので私たちも連絡が取れないんです」(同社広報担当者)とのことだったが、どうやら“腰パン”スタイルは健在のようだ。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号