平昌五輪のニュースが連日報道される中、かつて白銀の舞台で活躍した選手たちを思い起こす──中でも印象深いのは、競技以外でも世間を騒がせた“記録よりも記憶に残る”選手たちだ。
印象的なラップで知られる今井メロの兄で、同じくスノーボード・ハーフパイプ代表だった成田童夢(32)も妹に負けないほどの大胆な転身を果たした。
2006年トリノ五輪では「日本人のすごさを見せてやる」などのビッグマウス、カメラに向かって披露するラップ、滑走直前の「フォー!」という雄たけびで話題をさらったが、結果は35位で予選敗退。引退し、その後はなんと“オタクタレント”として活動している。
昨年11月には痛板(アニメのキャラをペイントしたスノーボード板)ブランド『PERSONA SNOWBOARD』を立ち上げた成田が言う。
「海外を中心にスノボーとアニメの架け橋になりたいんです。大人向け、男性向けの深夜アニメが流行り始めてから10年くらい。そうしたアニメとコラボできれば、世間がもっとスノボーに興味を持ってくれるはず。商品はもっと広げていきますよ。一番手がけたいアニメですか? 『けいおん!』です。あずにゃん(梓という女子高生のキャラクター)が大好きなんです。一択です!」
今回の平昌大会には弟の成田緑夢が出場する。現地で応援する予定の成田は「プロとしての復帰も視野に入れています。2022年の北京五輪では日本代表を目指します」とビックマウスは健在。競技に復帰した今井と共に、まさかの“兄妹で代表復帰”も夢ではなさそう。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号