平成の大横綱が、相撲協会の“理事の土俵”から押し出された。
「投票の前に貴乃花親方(45才)への支持を表明する親方が少なかったので、理事選への立候補は“賭け”でした。もしかして、コッソリと貴親方に投票する親方もいるかもしれないという期待もありましたが、フタを開けると貴親方は2票だけで、10票の当選ラインにはほど遠かった。厳しい戦いでした」(貴派親方の支援者)
理事長になって角界を改革する──そんな貴乃花親方を陰で支えてきたのは、貴乃花部屋の「おかみさん」として奮闘する妻の花田景子さん(53才)だ。
今回の理事選では、親方衆を支える妻たちの動向が、カギを握っていたという。
「親方衆は、相撲を取ったり、弟子を指導するのはもちろん得意ですが、お金の管理とか、後援会の運営など、部屋のさまざまな雑務はおかみさんに“丸投げ”している人も多い。おかみさんは親方のよき相談相手であり、いわば“親方のスーパーマネジャー”なんです。理事選で誰に投票すべきか、おかみさんの意見を参考にする親方も多かったでしょうね」(相撲ジャーナリスト)
景子さんは若いおかみさんを中心にたびたび“女子会”を開いていたという。そこで景子さんが貴乃花親方の考え方をわかりやすく説明するので、おかみさんのネットワークを通じて、貴親方を支持する親方&おかみさんの輪は着々と広がっていたのだが、理事選を前にして状況が変わった。
「協会の反貴派によって、貴派親方たちのスキャンダル情報が流されたんです。貴乃花一門の立浪親方(元小結・旭豊)は、選挙直前に写真週刊誌で不倫が報じられました。また、ある貴派親方は、何年も前の隠し子疑惑を蒸し返されました。
それに嫌気がさしたのが、おかみさんたちです。夫の不倫や隠し子がわかれば、夫を支えようという気がなくなるのも当然でしょう。“貴乃花親方を支持するとスキャンダルが狙われる”という空気がおかみさんの間で蔓延してしまい、“おかみ票”が切り崩されてしまったんです」(前出・支援者)
結果的に、貴乃花親方を支持するグループは勢いを削がれて、理事選で窮地に立ったというわけだ。
理事選直前の週末、長男の花田優一さん(22才)のブログに、目頭を押さえる景子さんの写真が投稿された。ブログでは「留学する娘を思っての涙」と説明されたが、角界では「おかみさんたちの心が離れ、夫の理事落選が決まったことの涙」だと、もっぱらだ。
※女性セブン2018年2月22日号