五輪開幕で盛り上がっているが、かつてオリンピックに出場した名選手の中には「競技関係者に迷惑をかけてしまいました」と懺悔をするメダリストがいる。
1998年長野五輪で日本人初となるスピードスケート種目の金メダルに輝き、2002年のソルトレークシティでも銀メダルを獲得した清水宏保(43)だ。清水は2011年に不倫スキャンダルを報じられ、その後間もなく離婚。さらに衆院選に出馬するも落選するなど、どん底の時期も味わった。
「現役引退後、コメンテーターなどの仕事をしていくなかで気の緩みがあったんです。報道された女性スキャンダルも自分が調子に乗っていたんでしょうね。
そこから北海道に帰り、一念発起して知人と整骨院のビジネスを始めたのですが、最初のうちはなかなか経営が上手くいかず、顔がバレたくないので、真冬の深夜1時からチラシをポスティングしていました。何万枚も配りました。めっちゃ寒かったですよ。朝刊の間に挟んで確実に人の目に留まる工夫もしましたね(笑い)」(清水)
現在は、通所介護施設(リハビリセンター)やスポーツジムなどの事業会社を設立。本誌取材の直前には、再婚した一般女性との間に第一子となる長女が誕生した。清水は表情明るく「これからは引退したスケート選手の“第2の人生”の進路を作ってあげたい。講演などを通じて起業の仕方や、銀行融資の受け方なども教えていきたいです」と展望を語った。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号