特撮に夢中になった思い出には、同時に憧れのヒロインの姿も現れることだろう。『ジャイアントロボ』(1967~1968年、NET系)で西野美津子隊員を演じた、片山由美子さんに当時の思い出を聞いた。
──当時の少年たちにとって、『ジャイアントロボ』の主人公・大作少年(金子光伸)が腕時計を使ってロボを操縦する姿は憧れでした。
片山:そうでしょうね。私も撮影に入った時は17歳でしたが、金子君は子役特有のおませなところもなく、とても素直な少年でした。
──片山さんは、いかにも活発な女性隊員らしいショートカットでしたね。
片山:ほぼ同じ時期に東映のスタジオで『キャプテンウルトラ』の撮影も行なわれていました。私より5歳先輩の城野ゆきさんがおしゃれなショートカットで、それを真似したんです。
──撮影で印象に残っていることはありますか?
片山:特撮は初めてでしたので、「スクリーン・プロセス」といって、ロボと怪獣が闘う別撮りの映像を映したスクリーンの前で演技をするのが新鮮でした。ロボの巨大な足の模型の横で演技したり、ロボの手のひらに乗って空を飛ぶように見せるシーンの撮影も、とても素敵な思い出です。