スポーツ

相撲協会新体制でも貴乃花排除変わらず、次のキーマンは?

貴乃花排除は既定路線に(JMPA)

 相撲協会の「理事長選」が、3月場所終了後に行なわれる。八角理事長(元横綱・北勝海、54)率いる執行部に反旗を翻した貴乃花親方(45)が理事選で惨敗。それにより、理事長選は“無風”とみられているが、実態はまるで違う。まさかの「八角電撃退陣」シナリオが浮上している。そこで次の理事長候補に名前が挙がっているのが、元横綱・大乃国の芝田山親方(55)だというのだ。

 芝田山親方は元理事長の放駒親方(元大関・魁傑=故人)を師匠に持ち、横綱経験者。八角理事長サイドからも担がれる立場にある。“スイーツ親方”として、甘いもの好きを活かし女性からも人気のある親方だ。八角理事長が退陣し、仮に“芝田山体制”が発足したとしても、貴乃花排除の動きは止まりそうにない。

「芝田山親方が理事長になったとして、世間の批判をかわすためのワンポイントでしょう。いずれは最大派閥の出羽海一門へ理事長の座は禅譲される。最有力候補は副理事の藤島親方(元大関・武双山、46)。貴乃花親方と同年代で若返ったイメージも出せるし、専修大出身で新興勢力である学生出身力士を取りまとめられる」(ベテラン記者)

 協会の表看板を変えながらも貴乃花親方を排除し、一門制を維持していく巧妙なシナリオがあるというのだ。そして、水面下では貴乃花グループ潰しも着々と進んでいる。

「これまで、協会改革を望む親方衆の中に一定の貴乃花シンパがいたのは事実。ただ、今回の事件では弟子を守るためとはいえ、協会に対して全く口を開かず、“それでは理事として送り出している意味がない”という若手親方の不満も募った。そのチャンスを執行部が逃すはずがない。貴乃花一門から理事になった阿武松親方(元関脇・益荒雄、56)は協会と対話しながら改革を進めようとする穏健派だから、執行部側は必死で懐柔するに違いない」(協会関係者)

“大乃国理事長”の誕生によって、「貴の乱」は完全に鎮圧されてしまうのか。勝負のヤマ場は「荒れる春場所後」にやってくる。

※週刊ポスト2018年3月2日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン