●電信・電話
明治2(1869)年、政府が東京~横浜間に電信局を設置し、電報の取り扱いが始まった。当初、「電線を伝わって言葉が届く」と聞いて、電線に手紙をぶら下げて宛先に届けてもらおうとする人や、電信柱に耳を当てて言葉を聞こうとする人が続出したという。
一方、電話を民間が共用できるようになったのは、東京・丸の内に電話交換局が開業した明治23(1890)年。「開業時の加入者は200人弱と少なく、政財界人が名を連ねていました。電話交換手への呼びかけは当初、“もしもし”ではなく、“おいおい”だったそうです」(『おもしろ文明開化百一話』(ユニプラン)の著者・鳥越一朗氏)。
※週刊ポスト2018年3月2日号