お正月、のび太が部屋でくつろいでいると、机の引き出しがガタゴト音を立てる。びっくりするのび太の前に、「ぼくだけど。気にさわったかしら」という言葉とともに、突如現れたのは、22世紀からやって来た猫型ロボット・ドラえもんだった。
優れた知能と感情を持ったロボットであるドラえもんはのび太の唯一無二の親友となり、のび太が窮地に陥るたびに四次元ポケットから取り出す『どこでもドア』や『もしもボックス』などのひみつ道具で助けてくれた。
優しくて頼れるドラえもんが隣にいてくれたらいいな…。誰でも一度は、そんなふうに思ったことがあるのではないだろうか。
ドラえもんの世界ほどではないが、私たちの生活に徐々にロボットが入りこむようになった。そのロボットに命を吹き込むのが、AIである。
AIとは、「artificial intelligence(人工知能)」の略。人工知能学会会長で国立情報学研究所教授の山田誠二氏が解説する。
「AIとは一般的に、『人間並みの知的な処理を行うプログラム』のことです。1950年代から開発が進み、現在は第三次AIブームといわれるほど盛り上がっているのです」
毎日新聞が2017年12月に国内の主要企業121社を対象に行ったアンケートでは、すでに5割弱が一部業務でAIを導入していると回答。さらにこれから具体的な導入予定がある企業と合わせると約7割に達した。
たとえばニトリは無人搬送ロボットを導入済みで、三菱東京UFJ銀行では顧客情報の確認作業をAIが行う。富士通ではパワーポイント作成、三菱電機では無線通信をAIが担っている。
「人間には退屈な単純作業は次々にAIを備えたロボットに置き換わっていて、アメリカではロボットと人間が一緒に働く工場も登場しています。近い将来、日本でもロボットが人間の同僚や部下として働くことが当たり前になるでしょう」(山田氏)
AIが活躍するのは大手企業だけではない。
「鶏ポタラーメンTHANKにようこそお越しくださいました。初めてお会いしますよね。よかったら、ぼくとお友達になってくださいね!」