プロ野球開幕戦に向けて、水面下で過熱しているのが始球式の著名人争奪戦である。スポーツ紙記者は、「各球団の狙いは平昌五輪のメダリスト。2014年はソチ五輪でジャンプ・ラージヒル銀メダルを獲得した葛西紀明(45)が日本ハムの開幕2戦目で始球式を務めたが、この時も争奪戦が繰り広げられた。今回も激戦になる」と語る。
ジャンプ女子で銅メダルの高梨沙羅(21)ら多くのメダリストの出身地・北海道が本拠地の日本ハムは今回も一歩リードしているという。
「金銀銅のメダルを獲ったスピードスケート・高木美帆(23)は8年前に一度、ハーフタイムピッチ(5回終了時に主催球団が行う投球イベント)に起用した縁もある。ただ、狙う本命は藤沢五月(26)ら銅メダルを獲ったカーリング女子5人です。全員にグラウンドに立ってもらえるよう既存の始球式の形式にとらわれない提案を検討しています」(日本ハム関係者)
フィギュア男子で金の羽生結弦(23)は2010年7月に地元・仙台が本拠地の楽天の試合で始球式を務めた経験があるが、今年の開幕戦は楽天がアウェー。
「そこで興味を示しているのが巨人だとされています。もちろん、海外を拠点にする羽生が3月末に日本にいるかもわからない状況ではあるが、昨年、観客動員数が300万人を割り、動員数1位の座まで明け渡した。
チームに明るい材料が乏しい以上、“ユヅの追っかけ”でもいいから集客を伸ばしたい状況のはずです。スピードスケート女子500メートルで金の小平奈緒(31)も開幕戦の頃には帰国している日程なので、羽生と並ぶ有力候補ではないか」(番記者)
開幕戦は3月30日。メダルを首から下げ、表彰台ではなくマウンドに登るのは誰か。
※週刊ポスト2018年3月16日号