ゲートボールの世界では、実は「高齢者のスポーツ」というイメージはほとんどなくなっているという。
ジュニア経験者が大人になり、社会人の選手として牽引し若者を育てる立場になっている。さらに日本ゲートボール連合は若年層への普及・育成を目的として全国の中学・高校に用具の提供など活動支援も行なっている。
東大合格者最多の進学校として知られる東京の開成中学校・高等学校にもゲートボール部がある。和気藹々とした雰囲気の中、制服姿で球を打つ姿は一見、体育会系の部活には見えない。だが、昨年は全国ベスト8という実力を持つ。
現部長の山屋達士君は「体力よりも作戦がすべてです。頭脳が物を言うので筋トレよりも戦略眼を磨いた方がいいんです。だから開成でも全国大会が狙えます」と語る。
全国47都道府県のゲートボール団体を統括する日本ゲートボール連合の高澤伴枝氏はいう。
「老若男女、障害を持つ人も一緒に同じ場所でできるのがゲートボールの魅力です。シニアだけではない、ユニバーサルスポーツとして盛り上げていきたいですね」
また、日本ゲートボール連合主催で「ゲートボール合コン」も行なわれ、経験不問で参加可。これまで10回ほど開催しカップルも誕生したという。
ゲートボールがオシャレなスポーツとして認知される日もそう遠くはないかもしれない。
※週刊ポスト2018年3月16日号