大相撲春場所を直後に控えた3月上旬、大阪駅前のホテルで「貴乃花部屋激励会」が開かれた。マイク片手に熱唱する貴乃花親方(45才)に向かって、おかみさんの景子夫人(53才)が投げかける視線は心なしか冷ややかだった。
「景子さんは、2月に相撲協会の理事選で親方が落選したあと、近い友人に“負けてよかった。これで、余計なことに気を取られないで、親方としての仕事に集中してもらえる”って漏らしていました。でも、当の親方は協会執行部相手の闘いを続けようとしていて…。陰日向に支えてきた景子さんも、さすがに“もう無理…”とあきれてしまっているようなんです」(相撲関係者)
迎えた春場所初日。暴行騒動の被害者・貴ノ岩(28才)が、168日ぶりの本場所復帰を白星で飾った。だが、会場のエディオンアリーナ大阪に貴乃花親方の姿はなかった。
「理事選に負けたとはいえ、3月末までは貴乃花親方は役員待遇の身であり、本場所中は役員室に出勤しなくてはいけません。そもそも、すべての親方に必ず仕事がある。にもかかわらず、事前に連絡もなく『無断欠勤』したことに協会執行部も大騒ぎでした。翌12日も、ファクスで理由を届け出たものの『欠勤』でした」(相撲記者)
3月9日、貴乃花親方は内閣府に告発状を提出し、13日に受理された。内容は、傷害事件への協会の対応に重大な疑義があり、立ち入り検査や適切な是正措置を求めるというものだ。
「告発状の提出やテレビでの告白などは、貴乃花一門の他の親方たちに一切相談せずに行ったそうです。親方衆としても、これ以上協会に反抗的な態度は取りたくないというのも本音。でも、貴親方の“暴走”が止まらない。そのため、一門から離れようという動きもあるそうです」(前出・相撲関係者)
冒頭の「激励会」は、当初「貴乃花一門会」として開かれる予定だった。当然、一門の親方衆も出席する場だったのだが…。
「冒頭に司会者から“一門会として集まってもらったが、貴乃花部屋の激励会に変更します”と説明されただけ。他の親方衆の姿もなく、戸惑った後援者も多くいました。最近は、景子さんが中心になっていた一門の『おかみさん会』も開催されていないそうです。親方同士がバラバラなんですから、当然ですよね。土俵外乱闘にばかりのめり込み、弟子たちのことはおろそかに。それでは、力士たちの母親代わりを務める景子さんが、親方に背を向けてしまうのもしょうがないことでしょう」(前出・相撲関係者)
“孤高の闘い”は大きな犠牲を払っているようだ。
※女性セブン2018年3月29日・4月5日号