吉永小百合(73才)の映画出演作120本記念となる『北の桜守』(公開中)の中でも岸部一徳(71才)は名バイプレイヤーの力を発揮している。岸部の映画出演は通算140本を超えた。
沢田研二(69才)らと組んでいたザ・タイガース解散後、1975年に俳優に転身した当時は「大根役者」のレッテルを張られていたこともあったが、1990年に『死の棘』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。名実ともに日本映画界の立役者の1人だ。ドラマのオファーも後を絶たない。『相棒』『ドクターX』『99.9』と超人気ドラマシリーズすべてに出ているという怪物は岸部だけだ。
「岸部さんって親しみやすくて声をかけやすいんですよね。飲みに行きたがる女優さんは多いんですよ。同じ事務所の岸本加世子さん(57才)はさておき、『ドクターX』の米倉涼子さん(42才)も絶大なる信頼を寄せているし、内田有紀さん(42才)や天海祐希さん(50才)も岸部さんファン(笑い)なんです」(芸能関係者)
現在放送中のドラマ99.9 ─刑事専門弁護士─ SEASONII』(TBS系)の共演者たちも“岸部ファン”。主演の松本潤(34才)や香川照之(52才)が所属する弁護士事務所の所長を演じるが、ロケ中には岸部ギャグが炸裂しているという。
「ドラマ中では松潤のダジャレが毎回見所(?)になっているんですが、現場の待ち時間中、香川さんや木村文乃さん(30才)らみんなで考えているみたいです。それを岸部さんは見守っているのですが、たまにボソッとダジャレを言うだけで周りは爆笑。すごい面白いことを言っているわけではないのに、京都弁でなにか周囲を和ませてしまうんですよね」(テレビ局関係者)
2016年にそれまで所属していた事務所から独立した井上真央(31才)が相談した相手も岸部だった。
「岸部さんは芸能事務所の社長もしているんです。岸本さん、塩見三省さん(70才)に加えて、井上さんも岸部さんの事務所で面倒を見ることになりました。岸部さん、飄々として見えますが苦労人なんですよね。タイガースの後、まったく仕事がない時期もありましたし、弟・四郎さんの破産宣告もあれば、妻のご近所トラブルもあったり、経験が豊富というか…。そんな経験を包み隠さず後輩に教えてくれて、気にかけてくれるんですよ。時には結構厳しいことも注意してくれたり。井上さんも相当救われたようですよ」(前出・芸能関係者)
次の映画の役どころは大企業の組織を守る取締役。“岸部の伝説のアルバム”にまた新たな1ページが加わる。
※女性セブン2018年3月29日・4月5日号