平昌五輪のメダリストや最年少記録を次々と更新し続ける藤井聡太六段など、日本の顔といっていいほどの活躍を見せる若者たち。「彼らの才能を伸ばしたのは親の力が大きい」と、脳科学者の加藤俊徳さんは分析する。さらに、子供の“握る行為”が脳を刺激するという。
「驚くことに、最近は上手にモノを握れない子供が増えています。理由は、手をつなぐことが少なくなっていることではないかと思うのです。5本の指を使って、物がつかめるのは脳からきちんと指令が行っている証拠です。生まれたての赤ちゃんは、手を開いたままですが、成長とともに握る行為を覚えます。しかし、握る機会が減ると脳は衰えてしまいます。1日1回は子供と握手をし、手をつなぐ回数を増やしましょう」(加藤さん)
◆砂地を歩かせて足裏に刺激を与える
子供にとって、刺激になるのは外に出かけて遊ぶこと。この時、足裏を意識するといい。
「長野五輪金メダリストの清水宏保さん(44才)が、“小平奈緒選手(31才)とフィギュアスケートの金メダリストの羽生結弦選手(23才)を、“足の裏の感覚が研ぎ澄まされている”と分析していましたが、足裏と脳は密接な関係があります。
足裏に、普段と違った感覚が加わると脳に伝わり、刺激になります。普段、家の床や舗装された道ばかり歩いていると、それに慣れてしまい、脳内もマンネリ化してしまいます。舗装されていない凸凹道を歩いたり、海や公園などの砂地を裸足で歩くと脳にいい刺激になるのです」
階段を上り下りするだけでも同様の効果が得られる。子供と一緒の時は、できるだけ階段を使おう。
撮影/雑誌協会代表取材
※女性セブン2018年3月29日・4月5日号