世界最高峰のチョモランマ(エベレスト)の高さをめぐって、国境をはさんでチョモランマがまたがる中国とネパールが8年越しで論争を続けているが、今後数カ月の間に結着がつく見通しとなったことが明らかになった。ネパール側が年内の登山シーズン中に再計測をする予定で、米紙「ニューヨーク・タイムズ」は「不毛な論争もいよいよ終わりになる」と報じている。
チョモランマの高さをめぐっては、中国の国家計測地理情報局が1975年、中国人民解放軍の計測部門担当者や登山隊員が共同で、初めて科学的な測定を実施。その標高は8848.13メートルと発表した。
それ以前に、チョモランマの標高についてはインド測量局が独自計測しており、8848mだったことから、中国側の計測記録とほぼ同じで、大きな論争にはならなかった。
ところが、中国側は2005年、西蔵(チベット)登山隊の協力のもと、チョモランマの標高の再測定を実施。この結果、チョモランマの岩石面の標高は8844.43メートルであり、頂上に積もった氷雪の深さが3.5メートルであると発表した。
これにより、2005年と1975年の測量データを比較すると、チョモランマの高さは3.7m低くなっている。これについて、中国側は次のように説明している。