時代の変化の中で日本語は変化していく。そんなことを理解しつつも気になってしまう若者たちの言葉遣いの数々。「今どきの若者は……」なんて言い出せば、嫌な顔をされるのは分かっている。けれど、声を上げて主張せずにはいられない。時代遅れと笑われても構わない──嫌なものは嫌だと声を上げた歌手・敏いとう氏(78歳)の熱い主張を聞こう。
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最近、一番驚いた言葉は「ソフレ」ってやつだな。20代の飲み屋のネエチャンを口説こうと思って話しかけたら、会話の途中で「今カレシはいないけどソフレはいる」って。「それ何だ?」って聞いたら、「添い寝するだけの関係の男友達」だって。添い寝フレンドでソフレだと。“はぁ~!? 何を言ってんだ”って開いた口がふさがらなかったよ。
自慢じゃないけど、これまで約1300人の女と経験してきた俺からすれば、男と女が添い寝するってことは、つまりセックスするってことだろ。それが一緒に寝て終わり……世も末だな。日本は滅びるよ。
同じくらいふざけた言葉で大嫌いなのが「草食系」。男なら若い時分は女をガンガン口説きに行って、撃沈や成功を繰り返して他人とのコミュニケーションのやり方を学ぶものだろ。
実際、「草食系」と自称する20~30代の男を見ていると、女だけじゃなく、友達や会社の上司・同僚なんかも含めて全体的に人間関係が希薄に映る。でもよ、この年になって分かるけど、人生って人との交わりで豊かにも貧しくもなるんだ。草食系ってのは、肉の味も知らねえまんま貧しく生きていく、薄っぺらな人生だよ。
お前ら、セックスから逃げたら人生もったいねえぞ。
※週刊ポスト2018年3月23・30日号