時代の変化の中で日本語は変化していく。そんなことを理解しつつも気になってしまう若者たちの言葉遣いの数々。「今どきの若者は……」なんて言い出せば、嫌な顔をされるのは分かっている。けれど、声を上げて主張せずにはいられない。時代遅れと笑われても構わない──嫌なものは嫌だと声を上げたマジシャン・マギー司郎氏(71歳)の熱い主張を聞こう。
* * *
弟子とメールするんですけどね、彼らが送ってくる文面が、友達に送るときと仕事で送るときの切り替えができていないように感じるんですね。
本来なら「お願いします」のところを、やたらと感嘆符を使う傾向があって、「お願いします!」とか、さらに「お願いです!」のときもある。目上の人にビックリマークはおかしいでしょう。
パソコンやスマホって、単語が予測変換とかで勝手に出てくるでしょう。それで前に友達に送った言葉遣いをそのまま僕にも使っているんでしょうね。だから仕事と遊びの文面の切り替えができなくなってしまう。
相手を思いやっているなら微妙に言葉を変えるはず。たとえば、「お疲れ様です」と「お疲れ様でした」は微妙に違う。「お疲れ様です」は同世代とか親しい人に使い、目上の人には「お疲れ様でした」のほうが相応しい。そのちょっとの違いが大事なんです。
いい意味での忖度、相手の気持ちを察するということができないんでしょうね。
※週刊ポスト2018年3月23・30日号