10年ぶりに古巣・巨人に復帰した上原浩治(42)。3月20日の東京ドームでの初登板には、オープン戦では異例となる4万6297人のファンが詰めかけ、1イニング無失点に抑える貫禄の投球を見せた。
対戦して打ち取られた日本ハム・近藤健介(24)は、「手元でピュッとくる。ストレートで刺される感じがあった」と脱帽。フリー打撃の打席に立ったチームメイト・亀井義行(35)も、「スプリットが4種類もあり、ストレートと同じ軌道で変化するから打てない」と絶賛した。
ただ、高橋由伸監督と同い年のワールドシリーズ胴上げ投手経験者に対して、後輩たちが本音を言えるはずもない。スポーツ紙デスクはこう語る。
「この日の最速は130キロ台。日本のマウンドやボールに感覚が合えば140キロ台は出るようになってくるでしょう。ただ、二軍のジャイアンツ球場で調整した時には“10年ぶりに花粉症だ”としきりに目や鼻をこすっていた。アメリカでは症状が出なかったそうですから、しばらくは気がかりな材料です。
実は、ヤクルト・青木宣親(36)も日本に戻ってきて花粉症が出ている。屋外の神宮球場が本拠地だから、こちらのほうが深刻ではないか。機能すればバレンティン(33)や山田哲人(25)と強力打線を築けるのですが……」
春先はズルズルとエンジンがかからないスタートになるかもしれない。
※週刊ポスト2018年4月6日号