国内

官邸の“佐川切り”が転機 総理の裏切りで官僚は忖度やめる

裏切りの代償は大きい?

 加計学園問題で安倍政権を告発した前川喜平・元文部科学事務次官が名古屋市の中学校で講演を行なった際、文科省を動かして圧力をかけた安倍チルドレンの池田佳隆・代議士と赤池誠章・参院議員が批判を浴びて野党6党から国会での参考人招致を要求され、“針のむしろ”に座らされている。政治ジャーナリストの角谷浩一氏が語る。

「最近まで安倍さんを少しでも批判すると安倍支持者から抗議が殺到した。安倍チルドレンたちも、それに便乗して『マスコミを懲らしめる』などと叫べば官邸から目をかけられ、出世コースに乗ることができたわけです。しかし、この2~3週間で空気が変わった」

 角谷氏は「官邸の佐川切り捨て」が転機だったと指摘する。

「佐川(宣寿)氏の更迭は、本人の失言でクビを切られた稲田(朋美)元防衛相や今村(雅弘)元復興相とは全く質が違う。佐川氏の責任は重いにしても、あの国会答弁も文書改竄も政権を守るための言動だった。

 しかし、安倍首相は追い詰められると佐川氏に全責任を負わせて辞任させ、国会喚問に立たせる。自分を守った官僚を守らないばかりか、佐川氏はすでに捜査対象となっており、喚問後に逮捕される可能性まで囁かれている。忖度やヨイショに失敗した者の“哀れな末路”を見せられれば、部下はついてこない」(角谷氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト