安っぽいヤクザ映画で描かれるような事件が現実に起きた。暴力団組員に捜査情報を漏らしたとして、警視庁は3月19日、新宿署留置管理課の女性巡査A(23)を地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで書類送検、停職6か月の懲戒処分とした。
A巡査は昨夏、同署に留置されていた組員の男と親しくなり、男の保釈後に交際をスタート。交際中には現金で約100万円を貢いでいたとされる。
その後、男から「俺が捜査対象になっている事件があるようだ」と聞いたA巡査は、交際が同僚らにバレることを恐れた。「男に情報を教えれば、(聴取されても)交際を黙っていてくれる」と考え、情報漏洩に及んだという。
留置場内で出会った女性警察官と懇ろになるとはある意味度胸のあるヤクザだが、捜査関係者によると、相手の男は、暴走族OBを吸収して拡大した関東の暴力団の組員で、「モンモン(入れ墨)の入ったイケメンの武闘派」だという。
一方のA巡査は、「カーリング女子韓国代表の“メガネ先輩”ことキム・ウンジョン選手のようなクールビューティー系」(警察関係者)という評判だ。
真面目な女性巡査を、イケメンヤクザがたぶらかして……というストーリーが思い浮かぶが、取材を進めると、どうも真相は“逆”だったようだ。