サッカー日本代表のベルギー遠征で168日ぶりに代表復帰した本田圭佑(31・パチューカ)。昨年9月には、ハリルホジッチ監督(65)の就任以降、初の代表落ちを経験したものの、1月に開幕したメキシコ後期リーグでは11試合連続出場で4得点5アシストと結果を残している。サッカージャーナリストの財徳健治氏はこういう。
「結局、本田が不在の間に、精神的支柱としてチームを引っ張っていく選手が現われなかった。ハリル監督は順当な判断をしたと思う」
今回の遠征は6月に迫ったロシアW杯本戦前、最後の海外遠征。23日に対戦したマリ、27日のウクライナがそれぞれ1次リーグの対戦国のセネガル、ポーランドを想定していることもあり、今回の代表復帰を“本戦メンバー確定”とみる報道も多い。
だが、「この遠征でハリルは本田の“肩叩き”をするつもりではないか」とサッカー協会関係者は口にする。
「ハリル監督が理想とする戦術は、守備を堅めた上で縦に速くボールを運ぶスタイル。昨年、本田が外されたのも、それに適応できないから。今も状況は変わっていない。そもそも、本田はパチューカではトップ下として結果を出しているが、ハリルが採用するのはトップ下を置かないフォーメーションで、全く違う役割が求められる。
今回の招集もメキシコを視察した手倉森誠コーチ(50)が本田の熱意を感じ、協会に報告したから。ハリル監督からすれば、厳しい条件を課して、本番のメンバーから外す機会にしようと考えているはず」