『警視庁警備部災害対策課』が発信しているツイッターの存在をご存知だろうか? ツイート総数は、約1800。フォロワーは約68万人。実はこのツイッター、2013年1月からスタートしたものだが、東日本大震災から7年目の今年、防災・減災の機運が高まるにつれて、「役立つ情報が多い!」と話題を集めている。
「震災対策を進めていく上で情報発信の重要性を認識しました。そこで、SNSの持つ拡散力に期待して、ツイッターを始めました」
と、警視庁警備部災害対策課・警部の村田尚徳さんは言う。同課に在籍する課員のうち、男女約20人が交代でつぶやいており、料理好き、釣りが趣味、元レスキュー隊員、元機動隊員など、年代も経歴もさまざまだ。
「つぶやく内容は、災害に関する本や雑誌記事、新聞やインターネットなどからヒントを得ています。その方法が使えるかどうかを、課員やその家族が何度も試してから、つぶやくようにしています」(村田さん)
基本は1日1ツイート。日常生活を送りながら、災害時に役立つ情報を日々探している。そのアイディアあふれる防災情報を見てみよう。
◆暗闇を照らす
災害時に、ろうそくなどがなくても、ペットボトルや缶詰が明かり代わりになる。懐中電灯の上に水を入れたペットボトルを載せると、光が乱反射するランタンに早変わり。小さめの懐中電灯の場合には、コップに入れればOK。火を使わないので安全だ。(2017/3/1配信)
ツナ缶の油を利用したランプ。缶に穴を開け、コーヒーフィルターをこよりにし、芯にする。炎は2時間程保つ。使用後に中身は食べられる。(2013/11/28配信)
◆十円玉で袋を開ける
菓子袋などが開かない時は十円玉が2枚あればよい。袋を挟んで手前と奥に十円硬貨を重ね、袋を引きちぎるようにすれば簡単に切れる。避難所等で、はさみがない時などに役立つ。(2017/10/25配信)
◆簡易ハエ取り器
ペットボトルの上方にカッターやはさみで3cm角の穴を開けた中に、日本酒70cc、酢50cc、砂糖100gをペットボトルに入れ、よく振る。それに紐をつけて吊るせば完成。(2017/8/15配信)
さらに、ツイッター未配信のマル秘テクもある。
「財布にはテレフォンカードを入れておくと便利。東日本大震災後、東北では硬貨を使う公衆電話は数時間待ちでしたが、テレカ専用では待ち時間ゼロ。誰も並んでいませんでした」(警視庁警備部警備第一課警部補・大野雅章さん、以下同)
「サバイバルシートは便利です。暖かく、日差しよけにもなる。薄く、軽く、数百円程度で手に入るので、一家に1枚備えておくべきです」
※女性セブン2018年4月12日号