「自分の顔を愛することが、メイクにとって一番重要なことなんです」━━こう断言するのは、ヘア&メイクアップアーティストの河北裕介さんだ。河北さんは多くの女優やモデルが絶大な信頼を寄せる「美のカリスマ」。その彼が明かすメイクの極意は意外な手法だった。
「自分の顔を鏡で見るとき、近くに寄って見るのではなく、少し引いてみたほうが良いのです。実は、顔を寄って見ているのは自分だけ。他人は、人の顔を見るときは引いて見ています。なので、少し引いた目線で鏡を見ながらメイクすると、別の自分が見えてくるんです」
◆メイクの前に鏡を見て、自己肯定からスタート
そして、メイクの極意は「自分の顔をきちんと分析して、自分の顔を好きになること」が必要で「自己愛」がメイクそのものを向上させていくという。
「メイクをする前に鏡をみて、まずは自己肯定をしてください。自分の顔の中で嫌いなところをちゃんと見つけ、そのことを理解した上で、逆に良いところはどこなのか、を見つけることが大切です。自分が自分の顔を一番好きじゃないと、他人は好きになってくれないんですよ。自分を嫌だ、嫌だと言って逃げるんじゃなくて、良いところは誰の顔にも絶対ある、そこを伸ばしてやる、と考えることが重要ですね」
◆体験型イベントに2000人が
美容雑誌も続々創刊ラッシュのなか「美のカリスマ」は引っぱりだこ。実売ナンバーワンの美容誌『美的』(小学館)が主催したイベント『美的FES2018』が3月31日に東京・渋谷「ヒカリエホール」で行われたが、河北さんはここにも登場。
「飛び出す美的!」を銘打ち、肌・心・体のキレイを磨く化粧品や人気の美白コスメ、最新ドライヤーと美容機器、さらにはイラストレーター小迎裕美子さんの似顔絵ブースや愛媛県特産品ブラッドオレンジジュースの試飲コーナーほか約200種の誌面連動型の体験ができる大規模イベントに、美容好きの30~40代の女性が約2000人が訪れた。そんな女性たちのお目当てでもある河北さんのトークショーでは、メモをとるなど真剣なまなざしで聞き入っている姿が数多く見受けられた。