プロ野球選手でい続けられる“合格ライン”と聞けば、やはり常に結果を求められるものと考える。ところが、ときどき本拠地で投げて集客してくれればよいという球団の本音が透けて見える中日の松坂大輔(37)など、低すぎる合格ラインが設定されている大物選手が少なくない。そして“合格ライン”に違和感を覚えるのは若手や新人も同じ。日本ハム・清宮幸太郎(18)である。
限局性腹膜炎を発症して入院していた清宮は、開幕直前の24日に退院。三軍で調整しながら4月中旬の一軍復帰を目指すという。
「体重は入院前から8キロ減って95キロになった。ほっそりした体で練習場に登場した清宮には、報道陣から驚きの声が上がった。一軍復帰へのハードルとして、“入院前の103キロに戻す”と報じられたが、そもそもオープン戦は15打数0安打。“打てなくても一軍に上げる”が確固たる方針ということ」(日本ハム担当記者)
昨年は制球難に苦しみ、自己ワーストの一軍3勝に終わった阪神・藤浪晋太郎(23)。ヤクルトとのオープン戦(3月13日)でも、3回5四球6失点と精彩を欠いたが、「金本(知憲)監督は“荒れ球を生かせば武器になる”と判断している」(球団関係者)という。
「藤浪の場合は、昨年の3勝(5敗)を上回れば合格点。後半のマテオ(33)、ドリス(30)につなぐ継投は盤石なので、ゲームを作ってくれさえすれば上出来といわれている」(同前)
エンゼルス・大谷翔平(23)のライバルと呼ばれたのが遠い昔の話のようだ。
※週刊ポスト2018年4月13日号