《約3年前から体調を崩しており、このままでは仕事関係者の皆様にもご迷惑をお掛けすることになり、これ以上仕事を続けていくことはできないと判断しました》
3月31日、坂口憲二(42才)は所属事務所を通じて、こう心境を明かした。モデルを経て、1999年に俳優デビューした坂口は185cmの長身と精悍なルックスで「抱かれたい男性」の常連に。2006年にスタートしたドラマ『医龍』(フジテレビ系)は第4シリーズまで出演した。最後のドラマとなった『続・最後から二番目の恋』(2014年、フジテレビ系)では「天使」の愛称で、不治の病によりいつ倒れてもおかしくない好青年を熱演。だが実はこの頃、現実の坂口も満身創痍だった。
「撮影中に右股関節の痛みが慢性化して、収録現場ではスタッフが見ていないところで松葉杖をついていました。ロケ地に行くたびに現地の病院で診察を受けていましたが、はっきりした病名はわかりませんでした」(事務所関係者)
撮影終了後に1か月休業して病院を回り、ようやく2015年春、国が指定する難病の「特発性大腿骨頭壊死症」と診断されてすぐに手術。その後は通院治療やリハビリに励む一方、体に負担となる俳優業を控えて主にナレーション業を行った。一部では本格復帰も間近と見られたが突然の活動休止。
「この4月から地方局で始まる深夜ドラマのナレーションがほぼ決まっていたのですが…。本人の申し出で断り、契約の切れる5月いっぱいで所属事務所を退社することも決断しました。今回の活動休止は、事実上の“引退宣言”のようなものです」(テレビ局関係者)
周囲は「声優やナレーションを続けながら、じっくりと俳優復帰をめざせばいい」と考えたが、坂口の心は大きく揺れていた。
「坂口の父親・征二氏は有名な元プロレスラーで兄・征夫氏は総合格闘家です。坂口自身も柔道2段で趣味がサーフィンという“肉体派”だけに、難病で体が自由に動かなくなった精神的なショックが大きかった」(前出・事務所関係者)
昨年、前述のドラマ『医龍』が坂口に新シリーズの出演をオファーした。坂口は普通に歩くこともでき、「自転車に乗ることもある」(坂口を知る関係者)という。関係者は「復帰のいい機会」と考えたが、坂口は辞退した。
「坂口さんは右足にいつ激痛が走るかわからない状態で、“主演の自分がビクビクしながら演技するのは失礼だ”と言ってました。この作品ならば快諾してくれるだろうと思っていたのですが…」(別のテレビ局関係者)
活動休止はまだしも、事務所を辞める必要はないと関係者は慰留したという。
「本人は真摯で真面目すぎる性格なので、“3年間ほぼ仕事をしていないのにギャラを受け取るのは忍びない”と自ら契約解除を申し出ました。事務所は時間をかけて説得したけど、本人の意志は変わらなかった」(前出・事務所関係者)
※女性セブン2018年4月19日号