プロ野球は厳しい世界で、結果が出なければ去らねばならない。はずだが、4年ぶりに復帰したヤクルトの小川淳司監督と、現役引退後・即ロッテ監督となった井口資仁監督に対しては、昨シーズンの成績が悪すぎただけに、今季は大きな結果を求められていないと言われている。一方で、期待が高すぎる監督もいる。元阪神監督の藤田平氏はこういう。
「今年の阪神は、キャンプで絶好調だったロサリオ(29)の加入で優勝候補に推され、金本知憲監督のハードルが上がってしまいましたね。それでなくても監督3年目は正念場。私が監督をやっていた頃に比べるとマスコミもファンもまだ優しくなりましたが、それでも成績が悪くなるとちょっとした采配ミスが甲子園ではヤジの嵐になる」
金本監督と同じく就任3年目を迎える巨人・高橋由伸監督は、“3年連続V逸は許されない”という使命が課されている。
「3月26日に行なわれた、財界人による巨人の応援団『燦燦会』で、渡辺恒雄氏(読売新聞社グループ本社代表取締役主筆)から“高橋監督はまだ若い。10年は続けるつもりで、長嶋(茂雄)さんを超えられるよう頑張ってほしい”と激励を受けた。それだけ結果を求めているということでしょう」(前出・巨人番記者)
阿部慎之助(39)や内海哲也(35)といった“かつての主力”は、高いカネをもらいながら求められる水準がどんどん下がっているのに、指揮官にはV奪還が絶対的使命──ヨシノブ監督もつらい立場である。
低すぎる合格ラインを大きく飛び越えて“嬉しい誤算”をチームにもたらす選手は出てくるか。
※週刊ポスト2018年4月13日号