4月から小学校で、これまでは教科外活動として行なわれていた「道徳の時間」が、「特別の教科 道徳」に“格上げ”された。
年間35コマの授業が義務化され、他の教科と同じく、文科省の検定を受けた教科書を使用することになった。
それに伴う最大の変化は、教員が児童を「評価する」ようになったことだ。他の教科のように5段階などの数値評価をするわけではないが、記述式で担任教師が児童の道徳への取り組みを評価する。
学習指導要領によると、教える内容は「善悪の判断」「誠実」「思いやり」「国や郷土を愛する態度」など。つまり、「善悪の判断がついているか」「誠実さはあるか」「思いやりはあるか」「国や郷土を愛しているか」が、評価の要素になるということだ。
保護者の間からは戸惑いの声が上がっている。
「誠実さがないとか、思いやりがないとか書かれることもあるということでしょうか。そんなこと書かれたら、ただでさえナイーブなうちの子は、傷ついて学校に行けなくなってしまうかもしれない」(小3女児の母親)